介護職は勤務形態が他の仕事に比べると変則的になりやすく、生活サイクルが乱れる問題があることも知っておく必要があります。特に入居型の介護施設で働く人はシフト制による夜勤で体調不良に陥ることも珍しくありません。これは介護職の夜勤が非常に過酷で心身の疲労が溜まりやすいのが理由です。介護施設の多くは夜勤従事者を一人か二人程度の少人数に抑えています。同じ勤務時間でも夜勤は深夜割増分の給料を支払う必要があるためです。仕事の内容は時間帯に関係無く同一であり、要介護者への介助作業が中心になります。しかし夜勤は職員の数が少ないので、一人が数人分の仕事をこなす形になってしまいます。そのため、非常に過酷な仕事内容になってしまうのです。
夜勤従事者にありがちな悩みとして、昼夜逆転による日常生活でのデメリットがあります。夜勤の人は日中に就寝することになりますが、小売店や公共施設の窓口など多くの施設は日中に営業しています。本来なら社会生活を営む時間帯の日中に就寝する形になるので、暮らしの中で様々な不具合が生じてしまうのです。また、昼夜逆転の暮らしを長く続けると体調不良に陥るリスクが増大すると言われています。人の体は日中に活動して夜間は休息を取る仕組みになっています。その仕組みを無視した暮らしを続けることで身体機能が不調になり、さまざまな健康被害に見舞われてしまうのです。生活費を得るための労働で体を壊してしまうことへの悩みは深刻であり、事態の改善を図るには勤務形態の見直しが不可欠と言えます。